2024年から始まる新NISAのために、現在の証券会社を変更してNISA口座を移管しようと考えていませんか?
たしかに、証券会社を変更することで、商品の選択肢が多くなったり、手数料が安くなったりと使い勝手が良くなるメリットもあります。
証券会社もそれぞれ、新NISAに向けて顧客獲得のため、魅力的なサービスを提供し始めていますが、安易に現在の証券会社を変更して、そのNISA口座を他の証券会社に移管してしまうと、デメリットがあったりします。
NISA口座の移管変更のデメリット
証券会社を変更して、そのNISA口座を他の証券会社に移管しようとする場合、このようなデメリットを十分に把握しておきましょう。
変更前の保有商品は移管できない
変更前の証券会社にあるNISA口座で保有している商品(株式、投資信託など)は、変更後の証券会社の新しいNISA口座に移管することはできません。
そのため、変更前のNISA口座と変更後の新しいNISA口座で保有商品を分けて管理することになってしまいます。
変更前と変更後の証券会社でそれぞれ口座管理の手間がかかり、負担になります。
ロールオーバーができない
一般NISAを利用している場合、NISA口座の移管、変更をしてしまうと、ロールオーバーができなくなってしまうので要注意です。
ロールオーバーとは、非課税期間終了後、翌年の「新たな非課税投資枠」に金融商品を移管して、再び最長5年間の非課税期間が適用されるシステムのことです。
ちなみに、2024年から始まる「新NISA」ではロールオーバーというシステムはないので、現行のNISA口座で保有している商品を新NISAの口座に移管することはできません。
非課税で売却できる
前述のとおり、変更前の証券会社で保有している株式や投資信託はそのまま管理されますので、売却もその証券会社で行うことになります。
変更前のNISA口座にある株式や投資信託を変更後の証券会社の新しいNISA口座に移管することはできません。
ただし、NISAの場合には5年、つみたてNISAの場合には20年の非課税期間内において、変更前の証券会社で「非課税」で売却することはできます。
まとめ
NISAで資産形成するのに、SBI証券、楽天証券、マネックス証券などのネット証券は、それぞれサービスに特徴があって魅力的に感じますね。
だからといって、安易にNISA口座の移管、変更してしまうのはおすすめしません。
しかも、NISA口座の移管、変更をするのに結構な時間と手間もかかってしまいます。
もし、複数の証券会社で資産形成していきたいのであれば、NISA口座は●●証券、特定口座は▲▲証券といった分け方がいいと思います。